このマガジンは「畑のそばに生きる様々な人」と「その暮らし」の紹介を通じて、皆さんと一緒に生き方の選択肢を再発掘していくメディアです。

今年も出会いと始まりの季節が訪れました。

4月は和風名月で「卯月」と呼ばれていますが、「卯の花が咲く季節」という意味から生まれたとされています。

越冬した植物が芽吹き、美しい花を咲かせるこの季節はついどこかにお出かけしたくなりますよね。

今回は、物語から生まれるクラフトビールブランドBEERful代表のゆるみな。が連載するコラム第3弾をお届けします。

1つのつぶやきから生まれた、新しい旬との出会い

きっかけはツイッターのリツイート機能でまわってきたビビッドガーデの代表取締役である秋元さんのつぶやき。

「ホテルに月200kgほど使ってもらっていた新玉ねぎがコロナ影響で行き場を失ってます。食べチョクでは応援プログラムとして送料500円を負担中。淡路島の新玉ねぎ、この機会にぜひお召し上がりください!」

「淡路島の新玉ねぎが美味しい」という話は耳にすることが多かったのですが、まだ一度も味わったことがありませんでした。

「今しか食べられない旬の野菜だし廃棄になってしまうのは惜しい…。コロナの影響で自炊することも多くなったので新玉ねぎ生活しようかな。」という気持ちで購入しました。

自宅に新鮮な新玉ねぎを迎えいれた日、なんだか新しい家族が増えたような気がしてとても温かい気持ちになりました。

新玉ねぎの調理は、子育ての予行練習

想像よりも立派な玉ねぎが大量に届いたため、美味しい状態で食べきってあげる不安でしたが、スマホで調べたところ保存方法が載っていました。さすが平成の三種の神器。

水分が多くて傷みやすいため腐らないように、皮をむいてピッタリラップで冷蔵庫で1週間。スライスやみじん切りにして炒めたものを冷凍で1ヶ月くらい保存できます。

また生のままスライスして常備菜にしたり、丸ごとレンチンしてスープにいれて食べたりすると、とっても甘くて美味しい!!!!

自宅にいながらも、淡路島の玉ねぎ畑を訪れているような、そんな気分にさせられました。

また「どう調理したらよりこの子のポテンシャルを最大限に引き出してあげることができるのか」をたくさんのレシピとにらめっこしながら真剣に考える時間は、まるで我が子の教育方針をどうするか自分自身と話し合う予行練習のように感じました。

里親から直接、養子をもらう責任感

何気ない日常の中、近所のスーパーで買う野菜は「どこの誰がどんな想いで育てて、私たちのもとへ届けてくれたのか」を知らないまま食卓へ並びます。

忙しい時はつい、栄養摂取としての機能しか役割を果たせない野菜たちもいました。

しかし、生まれ故郷からダイレクトに届いた野菜たちは育て親である生産者さんからのお手紙が添えられて、愛情をたっぷり注がれて育った子どものように大事に届きます。

まるで今日から里親を離れ、養子として我が家の一員となってくれたような。一生懸命土に根をつけ、芽吹き生き抜いてきた姿を想うと、このいのちをちゃんと引き継ぐ「責任感」が芽生えました。

「責任感」というと重く感じる方もいると思いますが、私が感じたのは程よく重圧のあるマッサージを受けているかのような心地いいものでした。

「人は守るべきものがあると強くなれる。」

どこかで聞いたことのある、ありふれた言葉かもしれません。でもわたしは淡路島から届いたこの子たちと出会って、その言葉の真意を実感することができました。

不要不急の外出自粛が続いていますが、産直野菜を購入してみるとご自宅にいながら、畑で育つ生命と出会うことができます。あなたもいのちのバトンを引き継ぐ心地のいい「責任感」を感じてみませんか?そして、自分自身や家族、そしてこれから生まれてくる子どもの「いのち」について食卓を囲んで考えてみてください。